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MOBAとは?「日本では流行らない」と言われるのはなぜ?初心者が実際にプレイしてみた

MOBA×バトロワと聞いて「MOBAって何?」「MOBAは聞いたことあるけど、難しそうなイメージ……」と思われる方も、多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、MOBAジャンルの概要や基本ルール、どのような立ち回りが求められるのかを解説します。
また、ゲームを実際にプレイしながら「果たして、本当にMOBAは『難しい』ゲームなのか? どんな人でも楽しめる要素はあるのか?」といった内容や魅力も、お伝えしていきたいと思います。
MOBAとは?どんなゲームジャンル?

MOBAは「Multiplayer Online Battle Arena(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」の略称であり、複数人が一つのチームとなって相手チームと対戦するゲームのことです。対戦といっても、相手選手を倒すことが目的ではありません。最終的な目標は、相手チームの本拠地を破壊することです。
有名なタイトルとしては、世界中で1億人以上の人が遊んでいる「LEAGUE OF LEGENDS(LoL)」や、Nintendo Switchやスマートフォンでプレイできる「Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)」などがあります。
- ◾︎基本ルール
- ◾︎ゲームの流れ
- ◾︎求められるスキルや立ち回り
これらについて、細かな内容を見ていきましょう。
基本ルール
MOBAは、3人vs3人や5人vs5人のように、2つのチームに分かれて対戦するのが基本ルールです。ゲームの目的は「敵の本拠地を破壊すること」。これは格闘ゲームのように相手を倒すだけでは勝てず、サッカーのようにゴールを決めるだけでもありません。チームで協力して、相手の本拠地まで攻め込んで、それを破壊するという、MOBA独特の勝利条件を持っています。
プレイヤーは、あらかじめ用意されているキャラクターから1体を選び、チームの仲間と協力しながら、敵の本拠地の制圧に向かって進んでいきます。
キャラクターは、敵に強い攻撃ができる「アタッカー」、敵の攻撃から味方を守る「タンク」、味方を回復したり支援したりする「サポーター」など、役割はさまざまです。自分にあったプレイングスタイルや、仲間との兼ね合いでキャラクターを決定します。
ゲームの流れ
プレイヤーが好きなキャラクターを選ぶところから、試合は始まります。ここで面白いのは、キャラクター選びの時点で既に戦略的な駆け引きが始まっているということです。相手やチーム全体のバランスを考えながら選んでいきます。
実際の試合が始まると、味方と協力しながら徐々に相手の陣地へと攻め込んでいきます。しかし、ただ相手を倒したり、敵陣まで一直線に向かったりするだけではうまくいきません。道中には相手チームの防衛設備があったり、倒すと経験値がもらえる敵がいたり、役立つアイテムが配置されていたりします。これらをうまく活用しながら、チームで戦略を立てて進んでいくのです。
例えば「まずはアイテムを集めて強くなろう」「この場所を確保して相手の動きを制限しよう」「チームで集まって一気に攻め込もう」など、その時々の状況に応じて作戦を考えていきます。
ちなみに、敵のキャラクターを倒しても、しばらくすると復活してきます。これは一見すると「何度倒しても意味がないのでは?」と思えるかもしれません。しかし、敵が復活するまでの時間を利用して陣地を攻め込んだり、重要な場所を確保したりできるので、やはり大切な要素となっています。
求められるスキルや立ち回り
MOBAでは、単にキャラクターを動かして戦うだけでなく、いくつかの重要な要素が求められます。
まず大切なのは、自分の使うキャラクターの理解です。攻撃型のキャラクターであれば、攻撃可能な距離や使える技の特徴、効果的なスキルの組み合わせ方などを把握する必要があります。
また、刻々と変化する試合状況に応じた判断も重要です。今は攻めるべきか、味方を援護すべきか、それとも一度引くべきか。その時々の状況で、最適な選択を素早く行う必要があります。
そしてMOBAの核となるのが、チームワークです。味方と協力してこそ勝利できるため、「攻撃のタイミングを合わせる」「ピンチの味方を助ける」「チームの作戦に従って動く」といった連携が欠かせません。
これらの要素は少しずつ身についていきます。一つひとつの経験を重ねることで、確実に上達を実感できるのがMOBAの魅力です。
「MOBAは日本で流行らない」と言われるのはなぜ?

日本では長年、ファミコンをはじめとしたテレビゲームの文化が根付いてきました。その中で私たちが慣れ親しんできたのは、例えばストリートファイターのように「相手を攻撃し、体力を0にすれば勝ち」や、テトリスやぷよぷよのように「積んで消す、画面がいっぱいになったら負け」といった、シンプルで分かりやすいルールのゲームです。
一方、MOBAは違います。ゲームの基本ルールや、求められるスキルや立ち回りで解説したように、「相手の本拠地を破壊する」という目的に対して、さまざまな戦略の中でゲームを進めます。点数や残りライフなどとはちがってMOBAは「明確に今どちらが優勢なのか」が、視覚的に一目で分かりにくいゲームです。
今までのゲームとは異なる要素が多い点は、日本人にとっては馴染みにくく「MOBAは日本で流行らない」と言われる要因になっているのかもしれません。
初心者はMOBAをはじめるのが「怖い」?

MOBAはチームで戦うゲームです。プレイヤーの一人ひとりにある役割は、チームの勝敗を左右します。
「ルールを理解できるだろうか」「古くからやっている人たちについていけるだろうか」「チームの足を引っ張らないだろうか」。そのような不安な気持ちが頭をよぎり、MOBAを始めるのが「怖い」という感覚になっている方も多いのではないでしょうか。
仲間との協力プレイで立ち回りなどがはっきり決まっている場合も多い中で、見知らぬ人とオンラインでチームを組んで、しかも初心者として入っていくことへの心理的なハードルは高いものがあるでしょう。
MOBA初心者がMOBAジャンルのゲームやってみた

MOBA初心者である弊社関係者が、MOBAジャンルのゲームに挑戦しました。選んだのは「Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)」です。Pokémon UNITEはX(旧:Twitter)のフォロワーも39万人を超える人気タイトルであり、MOBAの中でも初心者向けに作られているという評判が後押しとなりました。
以下、本人の感想を元に「MOBA初心者がMOBAジャンルのゲームやってみた」を、お届けします。
始める前は、やはり少し「怖い」気持ち。
Pokémon UNITEはNintendo Switch・スマートフォンのいずれかのハードでプレイできますが、今回はよりゲームをやっている感を楽しみたく、Nintendo Switchを選択しました。
ぬいぐるみのような、はたまたねんど作品のような質感のポケモン達が出てくる、かわいらしくもかっこいいオープニングでテンションは上々です。しかし、直後に出てきたお知らせ画面では「ポケモンの能力やわざの一部変更」についてのお知らせが長く続いており「性能やキャラチェンジなどが頻繁にあって初心者がついていけなくなる」という話を思い出し、不安な気持ちに……。
また、本物の人との戦いになるため、やり慣れていない身としては、やはり少し「怖いなぁ。」という気持ちも生まれました。
引き込まれる世界観
「戦闘、うまくできるだろうか……」とどきどきしつつもはじめたチュートリアル。プレイヤーの年齢層も広いためか語彙がわかりやすく、話に聞いていたMOBAのルールなどがしっかりと踏襲されていて、難しさは感じなかったです。
また、はじめにしっかりと物語があったためか、あっという間にゲーム自体に惹き込まれました。キャラクターに馴染みや魅力がある、世界観に没入できるといった特徴があることで、プレイの続けやすさも変わりそうだなと感じました。
いざ、本物のプレイヤーと実戦!
ストーリーの流れで、そのまま本物のプレイヤーとの実戦に突入です。遠隔型、接近型など8体のポケモンがいて、ポケモン選択の画面から試合は始まります。仲間の選択なども見ることができ、わからないながらも「少し違う攻撃タイプのポケモンを使おうかな」など、ちょっと考えて進めてみました。
試合時間は10分のものが選択できるうえ、どうやら同じようなレベルの人と戦う様子。みんな同じように手探りでプレイしているので、気負わずに楽しめました。
まったく怖くなかったし、やりづらさも感じなかった。
実際にプレイしてみて分かったのは、MOBAは決して「難しいだけのゲーム」ではないということです。確かに奥が深く、やり込もうと思えばいくらでも極められる要素はあると感じました。しかし、最初から完璧を目指す必要はありません。
Pokémon UNITEのように、親しみやすく魅力的なキャラクターやストーリー、分かりやすいルールで始められるゲームから入るのがおすすめです。少しずつ慣れていくうちに、チームプレイの楽しさや、戦略を立てて勝利を目指す面白さを感じられるようになるだろうと思います。
本物の人と戦うこともあり「怖いなぁ……」と思っていましたが、画面上のキャラクターが意志のある動きをしているところは、対人ならではのおもしろさだなと感じました。「もっと気軽にはじめればよかった」というのが、率直な感想です。
2025年春頃に発売開始予定!MOBA×バトロワゲーム「IrisyAqua」は初心者にもおすすめ


新しくMOBAデビューを考えている方にぜひ注目していただきたいのが「IrisyAqua」です。IrisyAquaは、元SEGAのゲームクリエイターで「Wonderland Wars」の制作者が立ち上げたOtorakobo inc.が開発している、「色」をテーマにした魅力溢れるストーリー・キャラクターが特徴的な新作タイトル。私たちスタジオドットがキャラクターデザインを担当させていただいています。

開発元となるOtorakobo inc.が掲げているのは「お酒を飲んでいても楽しめるくらい、ゆるく気軽に遊べる作品」という方針です。MOBAの持つ戦略性は残しながらも、初心者でも楽しめる工夫が随所に盛り込まれているとのこと。
もちろん、MOBAをよく知っている方々にも満足していただけるよう、奥深い戦略性やキャラクターの組み合わせなど、やり込み要素も充実させているそうです。MOBA×バトロワということもあり、従来の枠にとらわれない、新しい形のゲームとして期待が高まっています。
詳しい情報は今後、Otorakobo inc.の公式サイトで順次公開されていく予定です。MOBAという新しいジャンルに興味を持っていただけた方は、ぜひチェックしてみてください。