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Otorakoboの新作インディーゲームにstudio.(株)が参加!!

IrisyAquaのビジュアル
コラボロゴ画像

アニメーション制作で培った色彩表現とキャラクターデザインの技術を活かし、studio.(株)はOtorakoboの新作ゲーム『IrisyAqua』のキャラクターデザインとプロモーション支援を担当することになりました。

3Dモデルを2Dのキャラクターアートとして再構築し、独自の世界観を紡ぎ出す取り組みです。

アニメ制作で得た知見は、ゲーム開発における新たな表現の可能性を切り開きます。インディーゲームという新しいフィールドで、アニメーション技術がどのような価値を生み出せるのか、その挑戦について本記事で詳しくお伝えしていきます。

Otorakoboの新作インディーゲーム『IrisyAqua』

Otorakoboは、色彩表現をテーマにした独創的なゲーム開発を行うインディーゲーム会社であり、新作『IrisyAqua』(通称:アイアク)をNintendo Switch向けに開発中です。

アイアクはMOBAジャンルであり、「アイリス」と呼ばれる7人の少女が「世界を創生する唯一の白き女神」を目指して戦うバトルロイヤル型対戦ゲームです。

特筆すべきは、RGB(赤・緑・青)の三原色が戦闘力として実装されている点で、色そのものが強さとなり少女たちの見た目もパラメーターに沿って変化します。

「大拠点の破壊」が勝利条件となっており、プレイヤーは約3分間の対戦の中で、フィールド上に点在する色のついた拠点を奪い合い、自身のキャラクターを強化させつつ勝利を目指します。各拠点にはRGBの値が設定されており、その場所に留まることでキャラクターの色が変化し、新たな力を得られる仕様です。

さまざまな色で彩られた世界の記憶を集めながら、最終的に唯一の「白の女神」となることを目指して戦うという、色彩豊かな世界観と戦略性を兼ね備えた作品となっています。

そもそもインディーゲームとは?

インディーゲームとは、大手ゲーム会社ではなく、独立した小規模な開発者やチームが制作するゲームを指します。予算や人員は限られているものの、斬新なアイデアや実験的な表現で、近年はより一層の注目を集めているのが特徴です。

アイアクのプラットフォームとなるNintendo Switchでは『Indie World』として特集が組まれ、インディーゲームの情報を発信しています。インディーゲームの人気の高さ、注目の高さを物語っているといっても過言ではありません。

小規模開発ならではの自由な発想と情熱で生み出されるインディーゲームは、今やゲーム業界における重要なムーブメントの一つとなり、表現の可能性を広げ続けています。

IrisyAquaのジャンルであるMOBAとは?

アイアクのベースとなっているMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)は、複数のプレイヤーが対戦する戦略性の高いゲームジャンルです。

アイアクでは、キャラの育成や拠点の破壊などといった「MOBA要素」に、生き残りをかけて戦う「バトルロイヤル要素」を組み合わせ、1戦が約3分という手軽な対戦時間で遊べる、独自のゲームシステムを実現しています。

アニメ制作会社であるstudio.がIrisyAquaのキャラデザを担当

studio.は、アニメーション制作で培った技術とクリエイティブ力を本作のキャラクターデザインに注ぎ込んでいます。特に、色彩表現は、アニメーション制作会社として長年磨き上げてきた得意分野です。

光の表現や色の重なり、グラデーションなど、繊細な色彩表現を必要とするアニメーション制作の経験は、RGBという色彩要素を核とした本作において大きな強みとなっています。

本作では、3DCGモデルから2Dイラストへの変換作業を手がけています。ゲーム内で使用されるスキルカードやプロモーション用のイラストでは、3Dモデルの持つ立体的な造形美を、アニメーションならではの魅力的な線と色彩で表現し直しているのが特徴です。

特にアイアクの特徴であるRGBシステムを意識した色彩設計は、重要な課題でした。キャラクターカードでは、各キャラクターが持つRGBの個性や属性を、2Dイラストならではの繊細なグラデーションや光の表現で魅力的に描き出しています。

3Dモデルとは異なるアプローチで、キャラクターの個性や世界観を伝えられるよう工夫を重ねています。

今後インディーゲーム業界へ、アニメ業界がどのように関わっていけるのか?

Otorakoboとstudio.の挑戦は、アニメーション技術の新しい可能性を切り開く第一歩になると共に、インディーゲーム業界との新たな関係づくりにおける貴重な経験となりました。

今後のインディーゲーム業界への関わりにおいて、アニメ業界は具体的に以下の2つの角度から関われると考えています。

  • ゲーム自体にアニメ業界が関わる方法
  • ゲーム開発から拡大のプロセスにアニメ業界が関わる方法

それぞれの具体的な方法について、さらには「インディーゲーム業界 × アニメ業界の展望」について、詳しく解説します。

ゲーム自体にアニメ業界が関わる方法

アニメーション業界とインディーゲーム業界の協業には、大きな可能性が広がっています。企画段階からキャラクターデザインの原案制作に参加することで、アニメーションならではの印象的なビジュアルと魅力的な動きを前提とした設計が可能です。また、ゲーム内で使用されるカットシーンやオープニング映像では、アニメーション技術を活かした演出で物語の没入感を高めるといった活用もできるでしょう。

実際に『二ノ国』シリーズでは、スタジオジブリが制作に協力し、ゲーム全体の世界観構築からキャラクターの動きまで、アニメーション品質での表現を実現しました。インディーゲームでもこうした協業は可能だと考えています。

ゲーム開発から拡大のプロセスにアニメ業界が関わる方法

ゲーム業界は近年、大手企業主導の開発から、クリエイター集団による自由な制作環境へと変化しています。Nintendo Switchの『Indie World』に代表されるように、プラットフォーム提供やPRサポートの充実により、独創的なアイデアを持つクリエイター達の活躍の場が広がってきました。

このような変化の中、ゲーム業界とアニメーション業界との協業には、新たな可能性が見えてきました。studio.は小規模ながらも企画部門を持ち、PRやグッズ制作、PV製作、プロデュース支援など、多岐にわたるサポートが可能です。インディーゲーム開発会社が得意としない営業・PR分野のサポートを行いながら、アニメーション技術による作品の魅力向上にも貢献できると考えています。

さらに、アニメーション制作で培った経験を活かし、プロジェクト全体の収支管理や予算配分の最適化まで、包括的なサポートを提供することも可能です。アニメ業界で磨かれた緻密な制作管理のノウハウは、インディーゲーム開発においても大きな強みとなるでしょう。

また、アニメとゲームのファン層の重なりも大きなメリットです。アニメーション会社ならではの表現力とゲーム業界の展開手法を組み合わせることで、より多くのユーザーに作品の魅力を届けることができると考えています。

今回の『IrisyAqua』への参画は、こうした可能性を追求する第一歩です。studio.は、インディーゲーム開発会社の創造性とアニメーション会社の専門性を掛け合わせることで、新しい価値の創造を目指していきます。

〈こちらもcheck!! アニメーションを活用した企業プロモーション7つの事例|アニメで制作するメリットを考える ▶︎

IrisyAquaの最新情報とイベント出展のお知らせ

『IrisyAqua』の発売は2025年春を予定しています。11月3日(日)に秋葉原UDX2階 アキバ・スクエア&4階 UDXギャラリーで開催されるデジゲー博2024でブースを出展し、アイアクの開発状況や最新情報、魅力をより多くの方々にお伝えしていく予定です。

デジゲー博はインディーゲーム、同人ゲームのイベントで、各ゲームの展示物を見る、開発者の方と実際にお話ができるなどといった体験ができるイベントとなっています。

本作の詳細な情報は、Otorakoboの公式サイト(https://otorakobo.com/でご確認いただけます。

studio.は、Otorakoboと力を合わせて、新しい表現に挑戦し続けてまいります。アニメーションの技術を活かしながらアイアクをより魅力的な作品に仕上げられるよう制作に取り組んでいきますので、今後とも『IrisyAqua』の続報にぜひご期待ください。